粉瘤 くりぬき法① 肩
2016年10月3日
まきのはら皮膚科では、各種皮膚腫瘍の手術も行っています(7月手術実績 8月度手術実績)。
ほくろやいぼに次いで多いのが “粉瘤(詳しくはこちら)” です。
皮膚の中にクリクリとしたしこりができ、腫瘍の本体は皮膚でできた袋です。その中に垢がたまって大きくなり、化膿することもあります。
当院では粉瘤に対しては、大きく切らずに小さな孔から袋を摘出する “くりぬき法” を行っています。
“くりぬき法” についての問い合わせも増えてきましたので、実際の写真をお見せして説明します。
右肩の小指頭大のしこりで来院されました。
粉瘤だろうと予測して4ミリの小孔を開けると、案の定おからのような内容物(垢)が出てきました。内容物をすべて排出した後、腫瘍本体である袋を周囲の組織から剥離して摘出しました。
摘出した袋(腫瘍本体)です。これを取り出さないと、また再発してしまいます。
傷跡は、大きく葉状(紡錘形)に切除するより、うんと小さくてすみました(4ミリ孔)。この傷跡なら1-2週間で治ってしまい、目立ちません。
くりぬき法は傷跡も小さく、患者さんにとっては手術後の処置も簡単で負担の少ない手術法ですが、意外に得意な皮膚科医は少ないです。
他院で“くりぬき法”を断られた方も、お気軽に相談にいらしてください。