私は皮膚科専門医のほかに、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医も取得していますので、知識のアップデートと更新単位の取得のために、第60回日本リウマチ学会に参加してきました。
今回は60回記念ということで、記念展示会も行われていました。
リウマチ学会に参加している皮膚科医は非常に少数です。私が調べた限りでは、皮膚科専門医とリウマチ専門医を両方取得している医師は全国で17名、名古屋市では私を含めて5名のみです(2016年4月現在)。
“皮膚科医なのになぜリウマチ学会?”と思われる方が多いのではないでしょうか。
リウマチと聞くと一般的にはすぐ“関節リウマチ”が浮かんできますが、リウマチ性疾患は200種以上に及び、皮膚科領域では“全身性エリテマトーデス”・“強皮症”・“皮膚筋炎”などの膠原病が含まれています。
皮膚科専門医を受験した際に、もちろん“膠原病”も一通り勉強し直しましたが、日々の臨床では、なんとなく“膠原病”は苦手な分野と感じていました。
市中病院の皮膚科部長として赴任するにあたって、“膠原病”は避けて通れない重要な皮膚疾患の領域なので、これを機会に“苦手分野から得意分野にしてしまおう”と決意しました。
強制的に勉強するにはどうしたらよいか? “そうだ、学会に入会して専門医を取得してしまおう!”
専門医取得には受験資格を得るために学会参加が必要だし、当然試験勉強をしなくてはなりません。試験勉強は期日が決められた最高の強制力となります。
専門医試験は毎年1月中旬にあり、まさか40歳を超えて年末年始をつぶして、センター試験前の受験生のように勉強するはめになるとは…..その頃は思いもしませんでした。試験内容は臨床の現場ではあまり意識しない基礎的分野から、専門分野外の整形外科領域の手術関連問題まで容赦なく出題され、私が取得した4つの専門医の中で一番苦労しました。
リウマチ専門医の取得過程には、面白いエピソードがありますので、また紹介します。