4か月かゆかったけど、1週間で改善②
2016年9月28日のブログ(詳細はこちら)で、4か月かゆかったけど、外用変更したところ4日で改善した症例を紹介しました。
先のブログでは臨床写真をお見せできなかったので、今回は似たような症例を実際の皮疹を見せながら紹介いたします。
約4か月前から他院(皮膚科ではない)で、ステロイド外用剤を処方されて塗っているが、一向に退かないとのことで来院されました。
この皮疹を皮膚科医が診れば、一発で“カビ”(体の水虫)とわかります。皮疹をこすって顕微鏡で検査したところ、案の定“水虫”でした。
今までの外用薬を中止してもらい、水虫の塗り薬に変更しました。湿疹に水虫の薬を塗っても効かないだけですが、水虫に湿疹の薬をつけるとこの症例のように範囲が拡がり、悪化します。
1週間後の状態です。あれだけひどかった紅味が、すっかり退いています!
今回の症例は最初は湿疹で、夏場の暑い時期に蒸れて、後からカビが発生してしまったのかも知れません。こういう場合でも皮膚科専門医なら、皮疹の経過でカビの発生を疑い、実際に顕微鏡で検査して判断できますが、鏡顕のトレーニングを受けていない他科では診断があやふやになります。
HPにも記載しました(詳細はこちら)が、医師の中で皮膚科医が占める割合は数%で、皮膚病の大多数は他科の医師が診察してくれています。これは医師数からして致し方ないことですが、皮膚科専門クリニック以外で皮膚病の薬をもらっていて改善しない場合は、一度皮膚科専門医のチェックを受けることをお薦めします。
まきのはら皮膚科では、皮膚科専門医(他にアレルギー専門医、リウマチ専門医、抗加齢医学専門医を併せ持つ)が責任をもって診療にあたっています。