軽症にはアンカーテーピング法、巻き爪クリップ(保険診療外)、中~重症にはガター法、主として“フェノール法”を行っています。
巻き爪クリップは、爪先に形状記憶合金のクリップを留めるだけで、患者さん自身で装着ができます。
ガター法は、食い込んでいる爪の部分にシリコン製チューブを挿入し、爪が皮膚に直接当たらないようにして爪を伸ばすことで、深爪の状態を解消します。
“フェノール法”は爪全体ではなく、食い込んでいる部分の爪のみを数ミリ幅で根元から抜いた後、再発の無いようにフェノールという消毒薬で処理する方法です。
“フェノール法”は、手術後すぐに歩行時の苦みから解放され、術後の痛みもほとんど無く、そのまま歩いて帰れます。抜いた爪の傷は、2週間ほどで治ります。
単に食い込んでいる爪を抜いただけだと、また食い込んだ爪がすぐに生えてきて再発します。
食い込んでいる爪の一部を変に切ったりしても、よけいに食い込んでしまうので、注意が必要です。
“フェノール法”はシンプルな方法ですが、いくつか押さえるべきポイントや注意点があり、熟練が必要です。
何年もかけて細かい点を改良してきた、私が得意とする手術の1つです。