世間には、いわゆる“アトピービジネス”と言われる、怪しい治療法があふれかえっています。
まきのはら皮膚科では、基本的にはガイドラインに沿った標準的な治療法を中心にし、さらに今までの臨床経験で効果のあった、様々なテクニックを追加しています。
皮膚科・アレルギー学会専門医の指導のもと、適切な強さのステロイドの塗り薬を部位によって使い分け、保湿剤を併用します。
顔面・首などには、ステロイドの副作用を避けるために、プロトピック軟膏®やコレクチム軟膏®(2020年6月発売)(ホルモン作用による副作用がない塗り薬)も使用します。
急激な悪化や重症の場合は、ステロイドの飲み薬を併用することもあります。
ただしステロイドを飲む期間は最短にとどめており、けっしてダラダラとは使用しません。
ステロイドと非常に眠くなるかゆみ止めの合剤を、年余にわたって処方されている患者さんによく出くわしますが、私はこういう治療が大嫌いです。少量でもステロイドが含まれているので、一般的なかゆみ止めより効きがよく、手元にあるとついつい飲んでしまいます。それを繰り返していると、気付かないうちに依存して、中止することができなくなります。
長期間ステロイドの飲み薬が必要になりそうな場合は、一定期間、異常な免疫反応を抑える飲み薬やデュピクセント®(自宅で自己注射が可能)を併用して、症状を十分に軽快させてから、塗り薬のみにできることもあります。
赤ら顔、月経周期やイライラ・ストレスに伴って悪化する場合などは、体質に合わせて漢方薬(保険診療)を併用することもできます。
腸管の粘膜を整える食生活や生活習慣もきめ細かく指導しておりま
アトピー性皮膚炎には、私自身も高校時代よりさんざん悩まされ、それがきっかけで皮膚科医になったと言っても過言ではありません。
患者さんに処方・指導しているほとんどの塗り薬・飲み薬、検査、食事・生活療法は自分自身で実践してきましたので、机上の空論ではない、実感を伴った説明・治療を行っています。