専門医とは「5年間以上の専門研修を受け、資格審査ならびに専門医試験に合格して、学会等によって認定された医師」のことです。
皮膚科専門医はほとんどの皮膚科医が所属している日本皮膚科学会が認定している資格で、取得には5年間以上の研修、学術論文(筆頭筆者)が3篇以上、学会発表や講習会にて受験資格を得たのち、筆記・面接試験に合格することが必要です。
これらの条件は、他科よりもずいぶん厳しい水準になっており、取得後も5年おきに更新審査があります。
私も2度更新しており、継続的な技術や知識のアップデートを続けています。
他にも現在の専門医制度は2階建方式となっており、皮膚科、内科、外科、耳鼻科、眼科といった主たる診療科で構成される基本領域が1階部分で、もっと狭められた領域の専門医、いわゆるサブスペシャリティ領域が2階部分となっています。
サブスペシャリティ領域の専門医は、基本領域の専門医資格が無い場合は取得できません。
基本領域内での専門医の広告は1つに限られますが、標榜する科の数に制限はありません。
複数科が掲げてある医院の場合(例えば「内科・小児科・皮膚科」、「外科・皮膚科」「泌尿器科・皮膚科」など)、最初に掲げてある科が本来の専門で、皮膚科は専門外であることがほとんどです。
皮膚科医は科別医師の構成割合では約3%に過ぎず、皮膚疾患の大多数は皮膚科以外の科で診療されているのが現状です。
他科で湿疹の薬を処方されたけど、実はカビが原因だったなどというケースは後を絶ちません。
治療は長期化して無駄な医療費を払うだけでなく、最初は小さかった病変が拡大して、長期間にわたって色素沈着が残ってしまうようなこともあります。
深刻なケースとしては、皮膚がんを単なる湿疹と見間違われることもあります。
発見が遅れたり、不適切な処置により転移を促してしまう可能性もあり、場合によっては取り返しがつきません。
何科にかかればよいのか迷うこともあると思いますが、何らかの病変が皮膚にある場合は、まずは“皮膚科専門医”を受診することをお薦めします。
私は自分が小児ぜんそく、アトピー性皮膚炎で苦しんだため、研修医1年目より日本アレルギー学会に入会し、皮膚科専門医を取得後すぐに“アレルギー専門医”(サブスペシャリティ領域)も取得しました。
名古屋市ではアレルギー専門医(皮膚科)は、私を含めて7名のみです(2016年4月現在)。
その後、総合病院で勤務するにあたり、複数の合併症をかかえる重度な膠原病患者の診療にも携わる機会が増えたため、皮膚科専門医が取得することは非常に少ない“リウマチ専門医”(サブスペシャリティ領域)も取得しました。
皮膚科専門医でリウマチ専門医も取得している医師は全国で17名、名古屋市では私を含めて5名のみです(2016年4月現在)。
現在は2階建て部分には含まれていませんが、美容皮膚科やアンチエイジングのサブスペシャリティ領域である日本抗加齢医学会の専門医は第1期(2006年)で取得しました。
保険診療ではカバーできない美容、補完代替療法(食事療法、ハーブ療法、サプリメントや健康食品、運動療法、精神・心理療法など)の分野にも、早期より積極的に取り組んできました。
皮膚科専門医で日本アレルギー学会、日本リウマチ学会、日本抗加齢医学会の専門医を併せ持っているのは、全国で私一人だけです(2016年4月現在)。
まきのはら皮膚科では全国でただ一人、アレルギー、リウマチ(膠原病)、アンチエイジングの専門医を併せ持つ皮膚科専門医が、責任を持って診断・治療にあたります。
・自分の家族にも行える安心・安全な治療
・一人ひとりにとっての最適な治療の追求
・不要な投薬や検査は行わない
私は小児科医として卒後研修をスタートしました。
小児科時代から“この治療を自分の子供になら行うか?”という問いを、治療方針を決める選択基準の1つとしてきました。
自分の家族にならしない治療は、患者さんにもお薦めしません。
医学的にはベストであると考えられる治療が、一概に万人にそのまま当てはまるとは限りません。
個々の患者さんで、それぞれ性別、年齢、病状、生活環境、価値観は異なりますので、私の方針のみを押し付けるのではなく、検査や治療に複数の選択肢がある場合はそれらをきちんと説明いたします。
最終的には患者さんと相談しながら、一人ひとりに最も適した治療方針を立てていきます。
痛み止め、抗菌薬、ステロイド内服薬、効いているのかどうかよくわからない薬を漫然と長期に処方したり、不要な検査を薦めるようなことはしません。
投薬による胃腸障害や腸内細菌バランスの破壊が、本来身体に備わっている自然治癒力を低下させることに無頓着な医師が多過ぎます。
必要最低限のシンプルな投薬を心がけています。
※当院は通常診療は予約制ではありません。手術は月・火・金曜日13時からの予約制です。
※オンライン資格確認を導入しておりますので、マイナンバーカードを健康保険証として利用できます。